腹の肉は人類が支配されているあかし

糖質制限をやってみようと思ったのは、「糖質を食べなければカロリーは気にしなくていい」という甘いウリ文句に釣られたのです、正直なところ。
しかし、これが思ったより大変なのです。炭水化物=糖質+食物繊維なわけで、糖質制限というのは、ごはん、パン、麺類、イモ類、もちろん甘いものを食べないということです。代わりに細胞の材料になるタンパク質を沢山食べようというものです。
ところが、一歩外に出てみると…出先で簡単に食べられるものは、立ち食い蕎麦、うどん、パン、牛丼、おにぎり、ラーメンなどなど、糖質のかたまりばかりです。反対に、たんぱく質は、ステーキ、焼き肉、ゆでたまご、豆腐、納豆…どれも高コストか、外で食べるのに向かないものばかり。

2013年に、ある展示会で希少糖についてインタビューしたことがありました。希少糖は、他の糖類の吸収を防ぐ性質を持っています。現在では、インドの一部地域の植物の葉に希少糖が確認されていて、その葉が地面に落ちると、他の植物が育たないという現象が確認されています。しかし、残念ながら、普通の糖類の方が、動物の体を大きくする(=太る)性質を持っているので、動物にとっては、効率よくエネルギーを摂取できる存在です。
そんなわけで、動物が糖類の多いものを食べ、それによって、そういう植物がどんどん広まっていく、人間にとっても効率よい食べ物なので、どんどん栽培していく。食べると美味しい、しかも糖類には向精神作用があって、多かれ少なかれ精神的依存症になる可能性があります。確かに、「うどん食いてー!」と時々なったります。
考え方を変えると、人間は、糖質をたっぷり含んだ、お米、とうもろこし、小麦を育てずにいられない、育てさせられているのかも……と、思えてきます。植物に支配されているということです。その証が、腹の肉なのです。なんてね〜。

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