都立中高一貫校の問題とそれタイプで作ってみた的な入試問題

入試問題は変化している

東京都では、中学と高校がひとつになった効率の中高一貫校がいくつかあります。
そこに入るには、受検が必要です。

私もかつて中学受験をしたのですが、この、中高一貫校の入試問題は、その時代の問題と全然違っています。
実は呼び方も、都立の中高一貫校の場合、「入試」とは言わず、あくまで「適性検査」であるとしています。
なので、受験ではなく「受検」となっています。

その適性検査問題なのですが、まずはかなりの長文からスタートします。その長文の流れを理解しつつ、付属の資料などから、問われていることに答えるのですが、中には正解がひとつではなかったり、答えを導く考え方を見るという主旨の問題があったります。

私が勉強していたのは一問一答で正誤がはっきり分かれるものでした。
しかし、現在はより現実社会で役に立つような、前提や資料から考えるという力を試すためにそのような出題方法になっているようです。

都立の中高一貫校の受検者はどんどん増えています。そこを受ける子どもたち独特な設問に答えるための勉強をしています。そうなると、困るのは私学校です。自分たちがやっていた従来の入試では、中高一貫を目指す子供たちが受験しなくなってしまいます。
そこで、従来の形式に加えて、適性検査型の問題での入試を行う私学が増えてきました。

衝撃の入試問題に出会う

そんな中、とある私学の適性検査型の過去問を見ることがありました。
そして、その問題を見て愕然としたのです。

例えば、本文中に「〜の桜が」という一節があったとして、桜に線が引いてあります。
そして問は、「できるだけくわしく桜の花の絵を描きなさい」というものでした。
長々と続く本文とまったく関係ない設問なのです。ひとつふたつではなく、そういう問題が続いていくのです。更には、提示された資料から社会の動向を考える問いでは、答えが解っていても、それが提示された資料からは、どうやっても導き出せなかったりと、ものすごくモヤモヤする問題ばかりなのです。逆に、これで高得点を出せるのって、どんな子どもなんだろうと不思議に思ってしまいます。

都立の問題は、理路整然としていて、予備知識がなくても、論理的に考えると答えが導きだせるようになっています。

問題に答えるのも論理的である必要がありますが、人を試す問題を作るというのも、さらに論理的でなければいけなんだなぁと思いました……というお話。