さて、前回の続きです。
(→前回:「ウマヅラハギをおろしてみた その1 〜さわって初めて分かる「よく出来た感」と「よく出来てない感」〜」)
七転八倒しながら、なんとかウマヅラハギの皮を剥がすことができましたが、まだまだやることはあります。
次は、ウマヅラを外します。
ウマヅラハギには背中に角のようなものが生えていて、その「少し後ろから切り込みを入れる」と、クックパッドに書いてあります。
「少しってどれくらいやねん!」とツッコみつつ、とりあえず包丁を入れてみるのですが、どうもしっくりこない。
少しずらしながら、何度かトライするうちに、ガキっと奥まで刃が入るところを発見。
切れ目が入ったら、頭をわっしと掴んでもぎ取ります。
でっかい肝とハラワタも一緒に身から剥がすことができました。
次に「肝とその他の内臓をわける」とあります。
「その時に胆嚢を潰さないように」と書いてあるのですが、初めて見るウマヅラハギの内臓です。
どれが胆嚢なのか解らない……
そこで、ヘイ!Siri!「ウマヅラハギの胆嚢の写真を出して」
さすがネットワークにつながったAIです。即座に答えます。
「馬面は着物堪能が見つかりました」と……。
四、五回言い直しても「着物堪能」を見つけてきます。
結局、また手を洗って、指で「ウマヅラハギの胆嚢」と入力して検索。
解りやすい写真を発見したので、堪能を潰さずに摘出できました。
(胆嚢の写真はこちら『魚ココロあれば水ココロあり』)
肝とハラワタを分けて、身を三枚におろします。
アジとかなら三枚おろしにしたことがあるので、ここは大丈夫。
最後に薄皮をひくのですが、身が柔らかくてなかなか上手くいかずに、少し残ってしまいました。
さて、私の役目はここまで。
たどたどしくおろしたウマヅラハギは、肝の煮付け、エスカベッシュ(南蛮漬けみたいなやつ)の酢抜き…つまりソテー、あらの味噌汁に、おいしく変身するのでした。
「肝の煮付け」のレシピを検索するときも、Siriは「着物に付け」を一生懸命さがしていました。
今回、Siriにものを尋ねても、わざとじゃないかと思うような変な答えを返してくることを実感しました。
いっそ、Siriの声は、ハイソな女性じゃなくて、立川志らくさんのやる与太郎のものにすれば、的外れなことを言ってもイライラされずに笑ってゆるされるんじゃないかな……と思った土曜の夕方でした。