ストリートビューで想像する各国の隠れた事情(その4)〜モルドバ編〜

モルドバ

さて、今回はモルドバです。
2ちゃんねるから話題になった「恋のマイアヒ」を歌うグループ「O-Zone」は、モルドバの出身だそうです。
そういう経緯でこの国の名前を知っている人もいることでしょう。

モルドバは、西をルーマニア、東と北をウクライナ、南を黒海に囲まれた場所に位置します。
実際には黒海には面していない内陸の国で、国土のほとんどが丘陵地になっています。

主な産業は農業で、ワインがちょっとだけ有名です。

文化的にはルーマニアとほぼ同じ。公用語はモルドバ語ですが、内容的にはルーマニア語と同じだそうです。
宗教は主にキリスト教徒(正教会)。ただ、ルーマニア系とロシア系の2派が対立している模様。
数は少ないが、ガガウズ人というトルコ系の人たちもいて、モルドバから独立しようとしたこともありました。
現在は自治権を持って、南西部に住んでいるようです。ガガウズ人は、トルコと所以がありトルコ政府から支援を受けているとのこと。

悲惨な歴を歩んできたモルドバ

かつてモルドバは、ソビエト連邦の一部で、同じ境遇のベラルーシやウクライナと同じく、ロシアに「再統合してやろう」と目をつけられていて、モルドバワインのロシアへの輸出を禁止されたり、公用語としてロシア語を強要されたり、いろいろちょっかいを出されています。

ウクライナとの国境付近の「沿ドニエストル」と呼ばれる細長い地域にロシア寄りの人たちが集まって、独立を宣言して内戦状態になったこともありました。現在も解決には至らず、停戦状態にあるようです。

ソビエト連合になる前も、ローマ軍やロシア帝国やモンゴル系の民族、ルーマニアなどいろんなところから侵略されたり、酷い飢饉やチフスの流行など、かなり過酷な歴史を歩んでいたようです。

モルドバ政府としては、ロシアではなく、EUに参加したい思っているのですが、軍事的に中立の立場をとっていて、NATO(軍事協定)に参加しなくてはならないのが、ネックになっているようです。

そして、モルドバが抱える闇があります。それは、人身売買が横行しているということです。
主産業が農業なのですがそれも上手くいかず、ヨーロッパの最貧国として厳しい状況にあります。
貧困層の多くが子どもと女性で、出稼ぎと称して西側諸国に売られて行くとされています。

また、西側諸国へ輸出されるドラッグの出荷地とも言われており、当然、そういうことをしているギャングも存在しています。

しかし、観光客には手を出さないようで、せいぜい置き引きやひったくりという被害に注意すれば、そこそこ安全に旅行はできるようです。(→在モルドバ大使館「安全の手引き」

モルドバにストリートビューがない理由を考えてみる

では、なぜこの国にストリートビューがないのか?

最貧国ということで、街並みがメタメタで目も当てられないのか?とも思ったのですが、2013年に訪れている人が撮影した首都キシナウの様子をみると、全然そんな感じがしない。自動車も普通のヨーロッパの国のように走っています。

ロシア側に軍事的に隠しておきたいのか?と思ったのですが、ロシアとモルドバの間にはウクライナがあり、直接接しているわけでもないので、そういうことでもなさそう。

インターネットがないとか…、ホテルはどこでもwifiがつながっているらしいので、これも違う。

う〜む、わからん。ということで、今回はYahoo知恵袋で聞いてみることにしました。

「モルドバには、なぜストリートビューがないのでしょうか?」

さて、結果は後日報告いたします。それまでお待ちあれ!