ご存じの通りストリートビューは、あたかもその場に行っているように世界中の街並みを見ることができるサービスです。
旅行先のホテルの場所や、駅の入口、バス停の場所など、実際の街並みがどんな感じになっているのかを事前に知ることができて大変便利ですよね。
ストリートビューでいろんな国の街並みを見ていると、どこの国に行ったって大丈夫んじゃん!と感じてきます。しかし、本当に大丈夫なのでしょうか?
こちらの図をご覧ください。
これは、ストリートビューで街並みが公開されている場所を示したものです。青色になっているところはストリートビューがあります。
どうですか、思ったより少ない無いですか?
日本はほぼ全域カバーされていますが、中国やロシアは真っ白です。
この2国にストリートビューがないのは、なんとなく政治的な理由なんだろうなという気がしますが、インドも真っ白です。
インドは社会主義でもないのに、ストリートビューがないのは、なぜでしょうか?
学生の頃、インドで1ヶ月ほど旅をしていたのですが、その時の体験で「駅や橋の写真を撮ってはいけない」というものがありました。駅は橋は軍事的な施設として捉えらていて、その情報を軽々しく(特に外国人に)広める行為につながるという理由のようです。そこのことは、旅の前から知っていたのですが、実際にインドで感じたのは、想像していたよりもだいぶ厳しい感じで諭さるということでした。
おそらく、それの名残もあってインドの街並みはストリートビュー化が進んでいないのではないのでしょうか。
こんな感じで、ストリートビューがないところには、何らかの理由がありそうです。
で、今回気になったのは、こちら。
ドイツとオーストリアです。
ヨーロッパの先進国なのに、なぜストリートビューがないのか?
ドイツは、国民のプライバシー意識が高く、ストリートビューを良く思っていないから…ということらしいです。確かに、ナチス時代の秘密警察ゲシュタポなどの経験からプライバシーに神経をとがらせているのは納得ができます。
オーストリアもかつてナチス党があり、ドイツに併合されるなど悲しい歴史があるのでよりプライバシー意識が高いのかも知れません。国自体でストリートビューを拒否しているという噂もあります。しかし、一方で2017年の夏にgoogleがオーストリアのストリートビューのデータ収集を始めたというニュースもあります。
ストリートビューを見ている時に、たまにボカシの入った家があります。「自意識ハウス」と呼んで笑ったりしていたのですが、ドイツのように歴史的背景があったのかも知れませんね。ちょっと反省。
こんな感じで、たまにストリートビューからその国の事情を考えてみるのも面白いかなと思います。